Homemade Japanese plum pickles (Umeboshi) salt pickling preparation
梅干しを作るために、まずは完熟梅を塩漬けにします。
梅干しの基本は、塩漬け・赤しそを入れる・干すの3ステップを踏みます。
その第一段階をご紹介します。
To make homemade umeboshi, first salt the ripe Japanese plum.
The basic procedure for umeboshi is three steps: saltpickling, adding red perilla and drying.
This is the first step of making umeboshi.
完熟梅 2kg
Ripe Japanese plum
塩 360g
Salt
消毒した瓶
Sterlized jar
落とし蓋または皿
Drop-lid or plate
重石
Weight
01
完熟梅を洗い、水分を丁寧に取る。へたを取り除く。
梅が青いままだと皺の寄った身のない硬い梅干しが出来上がるので、必ず完熟梅を使用すること。
(画像は青い梅ですが、へたは完熟梅も同様。ようじや竹串で取り除く。)
Wash the ripe plums and carefully wipe the water. If you don’t wipe the water thoroughly, it may cause spoilage.
Remove the stems.
Be sure to use fully-ripe plums, because if the plums are still green, you will get a hard, dry wrinkled umeboshi.
(The picture is green plum, but the same as for ripe plum. Remove stems with a toothpick or skewer.)
02
消毒した樽や瓶の底にひと摑みほどの塩を入れ、完熟梅を入れる。塩と梅を交互に入れ、最後に塩をふる。
内蓋や皿を敷いてから、重石をおく。
Add a bit of salt to the bottom of a sterilized barrel or jar and add ripe plums. Put salt and plums alternately, and sprinkle salt at the end.
Place an drop-lid or plate, then put weight.
03
塩の浸透圧により、水が出てくる。これを梅酢と言う。
梅酢が上がってくるように、毎日樽を傾けて回す。
梅酢が上がらないと腐敗することがあるので、毎日行い、様子を確認する。
(画像は梅酢が上がった状態)
Water comes out due to the osmotic pressure of the salt. This is called plum vinegar(umezu).
Tilt and turn the barrel every day so that the plum vinegar comes out.
If the plum vinegar does not comes out, it may cause spoilage.
I recommend to do it every once a day and check plum vinegar.
(The picture shows the plum vinegar.)
04
この状態で2-3週間漬けておきます。
Let it soak in this state for 2-3 weeks.
梅干しの伝統的な塩分濃度は20%と言われています。これにより、長期保存が可能となり、保存食としての梅干しの役割を果たします。ただし、20%は少々塩辛いので、17-19%くらいでも作ることができます。塩分濃度をぐっと減らして作る方法もありますが、その分塩の浸透圧が作用しないため、梅酢が上がらず、腐敗するケースもあります。17%以下で梅干しを作る場合は、ジップロックなどを利用し、少量の梅酢でも常に梅が浸かっている状態で漬けるることをお勧めします。
The traditional salinity of umeboshi is 20%. This enables long-term storage and plays the role of umeboshi as a preserved food. However, 20% is a little salty, so you can make it with about 17-19% salinity. There is also a method to reduce the salt concentration drastically, but because low osmotic pressure of the salt, the ume vinegar does not come out properly and it will lead to spoilage. When making umeboshi with 17% or less salinity, it is recommended to use zip lock to soak plum with minimum amount of plum vinegar.
筑波⼤学卒業後、外資系メーカーにてプロダクトマネージメント業務に10年以上携わる。料理学校へ転職を機に、講師業を⾏う。2016年に⾧野県戸隠に移住し、化学農薬や化学肥料に頼らない農業を夫婦で実践。旬の野菜中⼼で滋味あふれる⾷事をTHE KOKONOEで提供。世界の発酵食・長野の郷土食を美味しく頂きながら研鑽に励む。
やっと、梅仕事にとりかかれました!!!
2020年は梅が不作の年。
いつも頼んでいるところも不作で、なかなか梅が届きませんでした。
今回届いたのは、7月半ば。本来ならば下漬けが終わり、赤紫蘇を投入するくらいの時期です。
やや黄色がかった南高梅は、紅が刺すくらいまで追熟させるのがいつもの流れ。
今年はお客様が立て続き、完熟のタイミングを逃してしまい、多くが傷んでしまいました。。。
残った少量を梅干し用に下漬けしましたが、少々傷んだものも捨てずに別の利用方法で無駄なく仕込みました。
(傷んだ梅の有効利用方法も後ほどご紹介する予定です。)
とりあえず、最初の仕込みが終わらせることができて、少々安堵。。。
梅干しに向く梅の種類は、南高梅や白加賀梅が有名な品種で、いずれも温かい地域で栽培されています。
関東の南の方では、十郎梅という品種もあります。
ちなみに、THE KOKONOEでは、南高梅を使用しています。
梅干しの歴史は、平安時代からと言われています。
戦国時代には貴重な携帯食として、江戸時代には高貴な人々の薬として作られ、一般庶民が毎日食べられるものではなかったようです。
ですから、貴重な梅干しを作る際、途中で腐敗しないように、現在よりもだいぶ塩分濃度が高く、梅1斗に対し、3升ほどの塩を入れて作られていたとのこと。
1斗は10升なので、30%近く入れていたことになります。
これは相当しょっぱい梅干しですね。
市販品の梅干しもたくさんの種類がありますが、気になるのが添加物。
梅は、アルカリ性食品であり、疲労回復作用のクエン酸、抗菌作用など、体に良いことがたくさんある食品です。
ぜひ、添加物なしの本来の作り方で梅干しを作って、梅の良い性質を丸ごと体に取り込んでみてはいかがですか?