KOKONOE Seasonal Recipe

金柑の甘露煮

Sweet boiled kumquat

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冬に旬の果物金柑は、薬膳で風邪予防に最適と言われています。
血流を良くし、解毒作用を促す酢と肺を潤すはちみつを加えて仕上げます。
この時期に体を整えてくれる保存食です。

Kumquat, a fruit that is in season in winter, is said to be the best medicine for the prevention of colds.
In Chinese medicinal cooking, vinegar improves blood flow and promotes detoxification, and honey moisturizes the lungs.
It is a preserved food that maintain your health in cold winter.

材料 / Ingredients

完熟金柑 177g
Ripe kumquat

甜菜糖 80g
Beet sugar or sugar

ホワイトワインビネガー 88g
White wine vinegar

はちみつ 15g
Honey

水 100g
water

01

金柑を下ゆでしてアクを取る。沸騰したお湯で2−3分茹で、湯を切っておく。完熟でない場合は、少し長めに茹で、30分から1時間ほど水にさらしておく。

Pre-boil the kumquat to remove the bitterness in its peel. Put in boiling water for 2-3 minutes and drain. If kumquat is not ripe, boil little longer and put it in the water about 30 minutes to 1 hour.

02

鍋に全ての材料を入れる。水は金柑がかぶるくらい入れる。鍋の大きさで水の量が変わってくるので、記載の分量で足りないようであれば足して、中火にかける。

Put all ingredients in a pan. Add enough water to slightly cover the kumquat. Because the amount of water changes depending on the size of the pot, if water is not enough, add to the necessary amount and heat over medium heat.

03

沸騰したら火加減をしながら、とろみがつくまで煮詰める。仕上げにはちみつを加えて出来上がり。清潔な容器に入れて冷蔵保存する。

When it boils, boil it until it thickens while adjusting the heat. Turn of the heat and add honey to finish.
Store in a clean container and refrigerate.

Memo

薬膳で肺を温めて咳を取ると言われる生姜を加えても良いと思います。
私は、このシロップと金柑を白湯で割って飲むのが好きです。
多めに作れば、パウンドケーキやマフィンに入れてお菓子づくりにも使えます。
寒い冬に暖かい部屋で冷たいアイスが格別!という方もいるのではないでしょうか。アイスクリームのお供に金柑の甘露煮も良いですよ。

For Chinese medicinal cooking, you may add ginger, which is said to warm your lungs and stop coughing.
I like to put this syrup and kumquat in hot water to drink.
If you make a lot, you can put it in a cake or muffin to use it for making sweets. Or just put it in ice cream makes simple but luscious dessert.

戸隠は昨晩から今朝の大寒にかけて、放射冷却の影響でとても寒くなりました。

日中天気が良いと地熱を放出するために、夜に冷え込みが厳しくなります。特に盆地や平地などの地形で、風が少なく乾燥していると起こりやすい現象のようです。

このような日の天気予報では、「風邪をひかないように今夜はしっかり布団をかけて寝てください!」と気象予報士さんが注意を促していました。

案の定、朝起きると、ドアや窓が結露で凍結していました。

寒い地域では、暖房も強めにかけるので、乾燥も気になります。

風邪は万病の元なので、注意したいものです。

そんな時は、冬がシーズンで出回り始めた金柑の甘露煮が重宝します。

そのまま食べても美味しいですが、ホワイトワインビネガーとはちみつを加えた甘露煮も美味しいです。

金柑は喉の違和感だけでなく、気機の巡りを改善すると薬膳では考えられており、冬の気候で気鬱になりがちだったり、躁鬱や鬱状態を改善すると言われています。

ちなみに、アーユルヴェーダでは、はちみつを加熱したものはアーマ(毒)を生み、体のバランスを崩すという考え方があるので、私は仕上げに加えています。

季節に沿った食で、美味しく、体を労わりながら冬を過ごしたいと思います。

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Profileこのレシピを書いた人

THE KOKONOE シェフ⽔⾕江希

筑波⼤学卒業後、外資系メーカーにてプロダクトマネージメント業務に10年以上携わる。料理学校へ転職を機に、講師業を⾏う。2016年に⾧野県戸隠に移住し、化学農薬や化学肥料に頼らない農業を夫婦で実践。旬の野菜中⼼で滋味あふれる⾷事をTHE KOKONOEで提供。世界の発酵食・長野の郷土食を美味しく頂きながら研鑽に励む。

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